キャンプサイトで時々見かける『鹿の角を使ったランタンハンガー』。独特の存在感があり、これがあるだけでサイト全体がグッとおしゃれに見えます。
既製品もありますが、自然素材を使ったDIYなら唯一無二のキャンプギアに。
今回はハンガーver.とクランプver.、2種類の鹿の角ランタンハンガーの作り方を紹介します。
鹿の角ランタンハンガーの魅力
キャンプサイトに鹿の角やトナカイの毛皮といった自然素材を取り入れると、雰囲気が一気に引き締まり、おしゃれ度がぐっと増します。
鹿の角は見た目だけでなく、強度が高く燃えにくいという特性があり、ちょっとやそっとでは壊れません。実用性とデザイン性を兼ね備えた素材なんです。
市販品を購入すると価格が高めですが、DIYなら自分の好きな形の角を選んでオリジナルのランタンハンガーを作れます。
ちなみに鹿の角は、生え変わりの時期に自然に落ちるものなので安心して利用できますよ。
2種類のランタンハンガー
今回作る鹿の角ランタンハンガーには、ハンガーver.とクランプver.の2種類があります。
ハンガーver.
タープポールなどに引っかけて使うシンプルなタイプです。
メリットは見た目がすっきりしていてキャンプサイトになじむこと。デメリットは取り付けできるポールの径が限られる点です。
クランプver.
ポールに限らず、テーブルや板など「挟める場所」であればどこにでも固定できるのが大きなメリットです。
一方で、クランプ部分が大きめなので見た目は少し目立ってしまいます。
どちらも使い勝手は一長一短。自分のキャンプスタイルやサイトの雰囲気に合わせて選ぶといいですよ。
鹿の角でランタンハンガーを作るための準備
ランタンハンガーの種類によって、準備する材料が少し異なります。どちらを作るか決めてから、必要な道具・材料をそろえていきましょう。
材料
- 鹿の角(40cm〜50cm程度)
- 瞬間接着剤
- ポール用ランタンハンガー(ハンガーver.)
- マルチクランプ(クランプver.)
- 寸切りボルト 1/4×40㎜(クランプver.)

今回クランプver.を作るときに寸切りボルトが手に入らなかったので、ボルトの頭を切断して使いました。
使用する工具
- 電動インパクトドライバー
- ドリルビット(最大6㎜)
- 金切ノコ

工具を一から揃えるのが難しい場合は、ホームセンターでレンタルできることもあります。作業頻度が少ない方なら購入するよりも借りる方が手軽で経済的です。
鹿の角ランタンハンガーの作り方(手順)
どちらのランタンハンガーも基本的な流れは共通です。ただし、ハンガータイプとクランプタイプでは仕上げの方法に少し違いがあります。作業を始める前に、それぞれのポイントを確認しておきましょう。
①鹿の角の下処理
まずは鹿の角をきれいに整えます。角の付け根に毛が残っている場合は、ライターで軽く焼き落としておきましょう。処理をせずに使うと、後から毛が抜け落ちてしまいます。次に、鹿の角全体をタワシやスポンジでこすり、表面の汚れをしっかり落としてください。
②鹿の角にドリルで穴あけ
穴あけ作業では「角度」がとても重要です。角度が浅すぎると、ランタンを掛けたときにずり落ちてしまいます。鹿の角の形状を見ながら、どの角度が安定するかをしっかり確認してから穴をあけましょう。
穴あけは差し込む対象がギリギリ入るくらいの径で開けましょう。小さいドリルビットから始めると失敗しづらいです。また、ドリルビットの先端から4cmの位置にマスキングテープを巻いておくと、深く開けすぎることを防げます。

鹿の角はとても硬く穴を開けるのが大変です。作業中にケガをしないよう注意してください。また、穴をあけるとビニールが焦げたような独特のニオイがするため、屋外で作業するのがおすすめです。

③ハンガー(ボルト)をカット
鹿の角に約4cm差し込める長さにハンガー、またはボルトをカットします。
クランプタイプで使う寸切りボルトは、あらかじめ5cmの長さの製品を購入しておけばカットの必要がなく、そのまま使えるので便利です。

④接着剤を使って取り付け
この工程は作業の中で 最も重要なポイント です。
ハンガーやクランプの向きをしっかり確認し、取り付け位置を間違えないようにしましょう。ここで失敗すると、逆さや横向きに固定されてしまい、見た目が不格好になるだけでなく、そもそも使えなくなることもあります。クランプの場合は、ボルトを回らなくなるまでクランプに取り付けてから差し込みましょう。(※クランプ側のボルトが緩みやすい場合は接着剤で固定)
作業自体は難しくないので、落ち着いて丁寧に行うのがコツです。まず、ドリルであけた穴の削りカスをしっかり取り除きます。その後、穴の中に接着剤を流し込みます。接着剤の量は、ハンガーを差し込んだときに少し接着剤がはみ出す程度が理想です。

⑤ポールに取り付けて完成!
接着剤が完全に固まったことを確認したら、ポールにランタンハンガーを取り付けてみましょう。
これで世界に一つだけのオリジナル鹿の角ランタンハンガーの完成です。自分のサイトに吊るすと、雰囲気がぐっと引き立ちます。
実際に使ってみた感想
キャンプ場で実際に使ってみると、鹿の角の存在感は抜群です。オイルランタンやガソリンランタンのような大きめのランタンと相性が良く、サイト全体の雰囲気がぐっと引き立ちます。
ランタンの光に照らされた鹿の角は幻想的で、思わずしばらく眺めていたくなるような、最高のキャンプギアになりました。

安全に使うための注意点
安定した場所に固定する
鹿の角は頑丈で重さもあるため、ぐらつかない場所にしっかり固定することが大切です。タープやキャノピーのポールに取り付けるのが理想ですが、難しい場合はポール単体を地面に固定できるポールスタンドを使うのもおすすめです。
鹿の角の先端に注意する
ランタンハンガーとして設置すると、子どもの目線の高さにちょうど角の先端がくることがあります。角は丸みを帯びていても尖っているのに変わりはないため、子どもの動線や人がよく通る場所を避けて設置する ようにしましょう。
まとめ|鹿の角ランタンハンガーでおしゃれキャンプ!
鹿の角の形状は一つひとつ異なり、同じものは存在しません。
自分の手でDIYしたランタンハンガーは唯一無二のオリジナルキャンプギアとなり、使うほどに愛着も深まります。
もし鹿の角を手に入れる機会があれば、ぜひ自作ランタンハンガー作りに挑戦してみてください。キャンプサイトをおしゃれに演出できること間違いなしです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

