土鍋で炊くご飯って、なんでこんなに美味しいんでしょう。
わが家では炊飯器を処分して以来、毎日土鍋でご飯を炊いています。もちろんキャンプでも土鍋で炊くことがあって、コツさえ掴んでしまえば意外と難しくありません。
電気のない非日常のキャンプだからこそ、土鍋ご飯の特別感も増します。
せっかくなので、キャンプでの土鍋炊飯にチャレンジしてみましょう。
キャンプの土鍋炊飯に必要な道具
土鍋炊飯はふっくら美味しいご飯を楽しめる炊き方ですが、キャンプで実践するにはいくつか専用の道具が必要です。ここでは初心者でも揃えやすく、持ち運びにも便利なキャンプギアを紹介します。
土鍋
土鍋は炊きたいお米の量に合わせてサイズを選びましょう。目安としては、1合なら18cm(1〜2人用)、2合なら21cm(2〜3人用)がおすすめです。
また、土鍋は購入してすぐに使うとひび割れの原因になることがあります。必ず“目止め”をしてから使うようにしましょう。
コンロ(バーナー)
土鍋を安定して載せられるサイズなら、基本的にどのバーナーでも使えます。
おすすめは定番の 『SOTO/レギュレーターストーブ ST-310』。
コンパクトで扱いやすく、風にも強いので屋外でも安心。弱火調理も得意なので、ご飯炊きだけでなく炒め物や煮込み料理にも幅広く使えます。
シェラカップ(計量用)
炊飯に必要な水の計量用に使います。
デザインは好みで選んでOKですが、100mlと200mlのメモリ付きタイプを選ぶと水加減が一目でわかって便利です。
おすすめはチタン製のシェラカップ。軽量で直火調理もできるので、食器の用途以外にもマルチに使えます。
キャンプで土鍋炊飯をする手順
キャンプでの土鍋炊飯は、火加減の基本さえ押さえれば意外と簡単です。手順はシンプルで、
- お米を研いで浸水
- 分量どおりの水を入れて中火で沸騰させる
- 沸騰したら弱火で約10分加熱
- 火を止めて10分蒸らす
これでふっくら炊き上がります。時間はあくまで目安なので、土鍋の厚さやバーナーの火力に合わせて少し調整してみてください。では、実際の手順を一つずつ詳しく見ていきましょう。
①お米を研いで浸水させる
お米はまずしっかり計量して研ぐのが基本です。浸水時間は季節によって調整しましょう。
- 夏:30分程度
- 冬:1時間程度
計量はいつもミニシェラカップでしています。
- すりきり1杯+20ml=0.5合
- すりきり2杯+40ml=1合
分量をあらかじめ小分けにして持参すると、現地で迷わずスムーズに炊飯できます。
②分量どおりの水を入れる
浸水していた水は一度捨て、新しく計量した水を加えます。
シェラカップのメモリを使うと便利です。
- 0.5合:100ml
- 1合:200ml
水加減は仕上がりに直結するので、正確に計量するのが美味しいご飯への近道です。
③蓋をして中火で沸騰するまで加熱
はじめは蓋をして、中火で沸騰するまでじっくり加熱します。土鍋の中の様子は、吹き出す蒸気で判断してもOK。気になるなら、蓋を少し開けて目で確認しても大丈夫です。
目安は約10分。ゆっくり時間をかけて沸騰させることで、お米の芯までしっかり火が通り、ふっくら美味しく炊き上がります。
④沸騰後は弱火にして10分加熱
沸騰したら火を弱めて、弱火で約10分加熱します。途中で蓋を開けて確認しても大丈夫。ご飯の表面から泡がほとんど出なくなったら、炊きあがりのサインです。
焦げつきを防ぐためにも、弱火をキープするのがポイント。火が強すぎると底が焦げやすいので注意しましょう。
⑤火を止めて10分蒸らす
弱火での加熱が終わったら火を止め、蓋を開けずにそのまま10分ほど蒸らしましょう。
他の炊飯方法ではタオルなどで包んで保温することもありますが、土鍋はもともと保温性が高いため、特別な作業は必要ありません。
ただ置いておくだけで、お米の芯まで熱が行き渡り、ふっくらとしたご飯に仕上がります。
⑥ふっくら土鍋ご飯の完成!
いよいよ蓋を開ける瞬間。湯気と一緒に立ちのぼる香りに、思わず笑顔になるはずです。
炊き上がったご飯はふっくらツヤツヤの仕上がり。あとはおかずや味噌汁を添えて、キャンプならではの絶品・炊き立てご飯を楽しみましょう。
土鍋炊飯の注意点
冬キャンプにぴったりの土鍋炊飯ですが、使い方を誤ると土鍋の寿命を縮めてしまうこともあります。安心して長期間使うために、ここで紹介する注意点を事前にしっかり押さえておきましょう。
冬は加熱前に土鍋を温める
冷え切った土鍋をいきなり火にかけると、急激な温度変化でヒビ割れの原因になります。実際、私も気づかずに使ってしまい、土鍋を2つダメにしてしまったことがあります。
ストーブの遠火でじっくり温めるか、シュラフに入れて常温に戻すなど、土鍋を徐々に温めてから使うのが安全です。
使用後はしっかり乾燥させる
土鍋は金属鍋と違い、吸水性のある調理器具です。食材を入れっぱなしにしたり、使用後に十分に乾燥させないと、土鍋がもろくなってヒビ割れの原因になります。
せっかくキャンプに持って行っても、使う前にヒビが見つかっては台無しです。使ったあとはしっかり乾燥させて、長く大切に使いましょう。
まとめ|火加減を覚えれば絶品ご飯が食べられる
わが家が炊飯器を使わなくなったのは、土鍋ご飯の美味しさに魅了されたからです。ご飯とふりかけだけでも何杯も食べられるほど、ふっくらツヤツヤに仕上がります。特にキャンプで外の空気を感じながら食べるご飯は、家で食べるよりも何倍も美味しく感じます。
火加減や炊飯時間に少しコツはありますが、お米を一番美味しく炊ける方法だと思うので、ぜひ挑戦してみてください。
また、ほかの炊飯方法もこちらで紹介しているので、シーンやスタイルに合わせて自分に合った炊き方を見つけましょう。

