ゆるキャン△の聖地としても知られる「野田山健康緑地公園・富士川キャンプ場」。駿河湾や富士宮市街、そして雄大な富士山を一望できる絶景キャンプ場です。
今回は10月に訪れた秋キャンプの様子をもとに、気温や気候、サイトの雰囲気、場内設備、そして実際に感じたメリット・デメリットを詳しくレビュー。これまで訪れたキャンプ場の中でも「No.1」と感じた理由を、写真とともに紹介します。
これから富士川キャンプ場を利用しようと思っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
富士川キャンプ場とは?
静岡県富士市にある「野田山健康緑地公園 富士川キャンプ場」は、標高約470mの高台に位置する人気のキャンプ場です。市街地から近いながらも、目の前には富士山、眼下には駿河湾と富士宮市街の夜景が広がる絶景ロケーションが魅力。
気温は平地よりも約3℃ほど低く、夏は涼しく、冬でも比較的過ごしやすい気候です。標高があるため、秋キャンプでは朝晩の冷え込みに注意が必要ですが、澄んだ空気と景色は格別でした。
場内には「展望オートサイト」「高台オートサイト」「平地オートサイト」「テントサイト」の4タイプがあり、それぞれに異なる雰囲気と眺望があります。特に展望サイトは、夜景と富士山の両方を楽しめる人気エリアです。
また、『ゆるキャン△』で各務原なでしこが初めてソロキャンプをしたモデル地としても知られており、アニメのシーンを思い出しながら過ごせるのも魅力のひとつ。夜は静かで、思わず時間を忘れてしまうほど心地よいキャンプ場でした。

アクセス方法と駐車場
富士川キャンプ場へのアクセスルートと、現地の駐車場情報を紹介します。初めて行く方は、特に山道のルートに注意が必要です。

アクセス
富士川キャンプ場(野田山健康緑地公園)は、山の中腹にあるため、アクセスは基本的に山道を登るルートになります。『ゆるキャン△』では、なでしこが富士川駅から歩いて登っていましたが、実際に徒歩で行くのはかなり大変。車でのアクセスがおすすめです。
なお、令和7年5月19日〜令和8年3月31日までは正規ルートが通行止めとなっています(※2025年10月時点)。
キャンプ場公式サイトでも案内されているように、「通常の迂回路」と「おすすめ迂回路」があります。
- 通常の迂回路:道幅が非常に狭く、対向車とのすれ違いが困難。運転に自信のない方や大型車の方は避けたほうが無難です。
- おすすめ迂回路:やや遠回り(約10分)ですが、車のすれ違いができるポイントが多く、運転しやすい。
特に夜間や雨天時は見通しが悪くなるため、明るい時間帯の到着をおすすめします。
駐車場
山道を登り切ると「富士川キャンプ場」の看板が見えてきます。そのまま進むとキャンプ場入口に到着し、すぐ右手に受付棟があります。
まずは受付前の駐車スペースに一度車を停めてチェックインを行いましょう。その後、スタッフの案内に従って予約したサイト付近まで車で移動します。
オートサイトの場合は各区画まで直接乗り入れ可能ですが、テントサイトの場合は専用の駐車エリアに停めてから台車で荷物を運搬するスタイルになります。
料金・予約方法とチェックインの流れ
富士川キャンプ場の料金や予約方法、チェックインについて紹介します。

料金・予約方法
富士川キャンプ場の料金はサイトタイプによって異なります。区画の広さや駐車スペースの有無を確認して、利用スタイルに合わせて選びましょう。
〈サイト利用料金〉
| サイト | 料金(1泊) | 広さ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 高台オートサイト (区画内駐車2台分込) | 8,000円 | 約90㎡ | ファミリー向け 富士山・駿河湾ビュー |
| 展望オートサイト (区画内駐車1台分込) | 7,000円 | 約70㎡ | 眺望No.1 ソロ・デュオ向け |
| 平地オートサイト (区画内駐車1台分込) | 6,000円 | 9m×9m(81㎡) | 富士山ビュー ファミリー向け |
| テントサイト (駐車場別) | 4,000円 | 7.5m×7.5m(56㎡) | 富士山ビュー 荷物の少ないソロ・デュオ向け |
※各サイト、ソロキャンプの場合は1,000円割引があります。
〈駐車料金〉
| 車種 | 料金(1台1泊) |
|---|---|
| 普通車 | 1,000円 |
| バイク | 500円 |
予約は「富士川キャンプ場公式サイト」からのみ可能です。空きがあれば当日予約もOK。ただし、展望サイトは2区画しかないため競争率が非常に高め。キャンセルが出ることも多いので、希望日が埋まっていてもこまめにサイトを見ていれば取れる可能性があります。
受付・チェックイン
受付場所
キャンプ場に入場後、車を停めたすぐ右側にある建物が受付になります。受付の方は物腰が柔らかく、初めて訪れる方にもわかりやすく丁寧にキャンプ場の説明やルールを案内してくれました。
チェックイン・チェックアウト時間
| 内容 | 時間 |
|---|---|
| チェックイン | 12:00~17:00 |
| チェックアウト | ~11:00 |
アーリーチェックインやレイトチェックアウトの設定はありませんが、チェックイン時間が早めで、チェックアウトもゆとりがあるため、実際にはほぼ丸一日ゆっくり滞在できる印象です。
秋キャンプ(10月)の気温と気候
富士川キャンプ場は標高約470mの野田山に位置しており、平地より気温が約3℃低くなります。
私が訪れたのは10月下旬の快晴日。日中は20℃ほどまで上がり、設営中は半袖でも汗ばむくらいの陽気でした。しかし、日が落ちると一気に冷え込み、19時頃には10℃を下回るほど。
私はパーカー1枚でちょうどよかったですが、隣のサイトの方はダウンジャケットを着ていました。夜は冬用シュラフで快適に眠れましたが、3シーズンシュラフを使う場合は、湯たんぽや電気毛布などの防寒対策をしておくと安心です。
以下は、実際に私が滞在した日の気温の推移グラフです。

展望オートサイト体験レポート(特徴・雰囲気)

富士川キャンプ場には複数のサイトがありますが、今回はその中でも人気の高い展望オートサイトを利用しました。
展望オートサイトは、キャンプ場の中で最も高い位置にあるサイトで、富士山・富士宮市街・駿河湾を一望できる絶景ロケーションが魅力です。今回はたまたま前日にキャンセルが出たため、運良く予約することができました。
このサイトは全2区画のみのため、混雑を感じにくく、静かにキャンプを楽しみたい方にもぴったりです。さらに、サイトのすぐ上にはビューポイントがあり、朝焼けや夜景の撮影スポットとしても最高でした。
地面は前方に向かってやや傾斜しており、テーブルやチェアを設置する際には水平を取る工夫が必要です。私は石を挟んでバランスを調整しました。
また、地面には大きめの石が多く混じっており、ペグの打ち込みがかなり硬めです。正直、これまで訪れたキャンプ場の中でも一番苦戦しました。アルミペグでは刺さらない可能性があるため、鍛造ペグやスチール製ペグを持参するのがおすすめです。
場内設備(売店・トイレ・ゴミ捨て場・炊事棟)
富士川キャンプ場の場内設備を写真付きで紹介します。施設自体はシンプルですが、清潔に保たれており快適に過ごせます。なお、場内にシャワーや温泉はありませんので、入浴は近隣施設を利用しましょう。
トイレ

トイレは受付近くにある1ヶ所のみです。男女別になっており、清掃が行き届いていてとても清潔です。暖房便座やウォシュレットはありませんが、においも少なく快適に利用できました。
冬場は便座が冷たいので、気になる方は便座シートなどを持参すると安心です(笑)。
炊事棟

テントサイトの駐車場近くに、炊事棟が1ヶ所あります。蛇口は6つあり、サイト数に対して十分な数なので、混雑時でも待つことはほとんどありません。
残念ながらお湯は出ないので、油汚れはペーパーなどで拭き取ってから洗うのがおすすめ。
簡単に「余洗い」できる便利アイテムはこちらの記事で紹介しています👇
売店

売店は受付に併設されており、薪・炭・トング・紙皿など、キャンプの必需品が一通り揃っています。専用のゴミ袋もここで購入できるので、忘れずチェックしておきましょう。
さらにうれしいポイントが、ゆるキャン△グッズの充実ぶり。他のキャンプ場ではあまり見かけないアイテムも多く、見ているだけでもワクワクする売店でした。
ゴミ捨て場(ゴミステーション)

受付近くにゴミステーションがあり、不燃物・ペグ・電池などを除けばほとんどのゴミを処分できます。燃えるゴミは専用ゴミ袋(100円)を購入すれば捨てることが可能です。
場内でゴミを処分して帰れるのはとても便利で、荷物を減らしたいキャンプ帰りにはうれしいポイントです。
利用して感じたメリット・デメリット
実際に富士川キャンプ場を利用して感じた、良かった点と気になった点をまとめました。これから行く人の参考になれば嬉しいです。
メリット
サイト数が少なく静かに過ごせる
富士川キャンプ場は全25サイトと比較的コンパクトなキャンプ場です。とくに高台サイトや展望サイトは独立感が高く、プライベートな空間でゆったり過ごしたい方にぴったり。静かに焚き火や夜景を楽しみたい人には理想的な環境です。
富士山・富士宮市街・駿河湾を同時に見渡せる
事前に「眺望がいい」と聞いていましたが、実際に展望サイトから眺める景色は想像以上。富士山・富士宮市街・駿河湾の3つを同時に一望できるのは、ここならではの魅力です。時間帯によって光の表情が変わり、昼も夜も楽しめる絶景サイトでした。
デメリット
キャンプ場までの道が狭い
2025年10月現在、道路拡張工事の影響もあり、キャンプ場までの道(迂回路)がかなり細くなっています。場所によってはすれ違いが難しい箇所もあるため、運転に自信のない方や大型車の場合は注意が必要です。
近くにスーパーや温泉がない
キャンプ場は丘の上に位置するため、周辺にスーパーや温泉施設がありません。買い忘れた食材を取りに戻るのはかなり大変なので、ふもとでしっかり買い出しを済ませてから向かうのがベスト。温泉に入りたい場合は、下山後に寄る計画を立てておくとスムーズです。
まとめ|静かに景色を楽しみたい人におすすめ!

富士川キャンプ場は、静かな時間の中で富士山や夜景をじっくり堪能したい人にぴったりのキャンプ場です。設備はシンプルですが、その分だけ自然や景色を存分に味わうことができます。個人的には、これまで訪れたキャンプ場の中でも特にお気に入りの場所になりました。
夜、展望サイトから見下ろす街の灯りを眺めていると、まるでゆるキャン△のなでしこになったような気分に。静けさと絶景を楽しみたい方に、ぜひ一度訪れてみてほしいキャンプ場です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

