アニメ「ゆるキャン△」season1 第5話で志摩りんが訪れたことで有名な『高ボッチ高原キャンプ場』。東京からだと少し距離がありますが、この度ようやく憧れのキャンプ場に行くことができました。
今回は9月の夏キャンプで訪れた体験をもとに、気温やサイトの様子、設備、気になった点を詳しく紹介します。
これから高ボッチキャンプ場に行こうと思っている方の参考になれば嬉しいです。
高ボッチキャンプ場とは?
高ボッチ高原キャンプ場は、長野県塩尻市に位置する標高1,665mの高原キャンプ場です。平地より気温が10℃ほど低く、夏の猛暑でも涼しく快適に過ごせるのが魅力。
山頂からは八ヶ岳や諏訪湖を望むことができ、360°の大パノラマが広がります。条件が揃えば満天の星空や夜景、さらには雲海まで楽しめる人気スポットです。
私が訪れたときは残念ながら雲海には出会えませんでしたが、それでも十分に魅力を感じられるキャンプ場でした。

夏キャンプ(9月)の気温と気候
高ボッチ高原は標高が高いため、夏でも比較的涼しく過ごせるのが特徴です。
私が訪れた9月上旬は晴天で、日中は残暑の影響もあり気温が30℃前後まで上がりました。設営中は汗をかくほどで、陽が落ちるまでは半袖で快適に過ごせました。
夕方以降は一気に気温が下がり、パーカーを1枚羽織るとちょうど良いくらい。朝方も16℃ほどで冷え込みすぎることはなく、終日快適なキャンプになりました。
実際の気温の推移は下のグラフのとおりです。

高ボッチ高原キャンプ場へのアクセス(道路情報・駐車場)
アクセス
高ボッチ高原キャンプ場へのアクセスは少し分かりづらく、初めて行く人は戸惑うかもしれません。
ルートは「東山ルート」と「崖の湯ルート」の2つがありますが、道幅がまだ広めな東山ルートがおすすめです。ナビには『東山公民館』を目的地に設定すると、峠の入り口まで迷わず到着できます。
そこから先は峠道を20分ほど登りますが、道幅が狭く、場所によっては対向車とすれ違うのも難しいところがあります。安全運転でゆっくり進みましょう。
また、野生動物に遭遇することもあります。私が訪れたときは猿の群れに出会い、ちょっとドキッとしました。
駐車場
キャンプ場は、高ボッチスカイラインを登り切ったところにある第2駐車場に隣接しています。案内板の前あたりに停めると、すぐ近くに受付があるので便利です。
なお、オートサイトを予約していても、必ず一度受付を済ませてからでないとサイト内に入れません。チェックインの流れを把握しておくとスムーズです。
広々とした駐車場ですが、連休や夏休みシーズンは混雑することが想定されるので、早めの到着を心がけると安心です。
受付・チェックイン(料金・予約方法)
受付・チェックイン
高ボッチ高原キャンプ場のチェックイン・チェックアウト時間は次のとおりです。
- デイキャンプ:10:00〜15:00
- 宿泊キャンプ:15:00〜翌10:00
宿泊利用の場合は、他のキャンプ場よりチェックインが遅めです。私はデイキャンプを追加して、午前10時から利用できるようにしました。平日ということもあり、デイキャンプ利用者は私ひとりだけでした。
受付(でいだらボッチ館)では落ち着いた雰囲気のスタッフさんが対応してくださり、初めての訪問でも安心できました。受付後にはカードを受け取り、それを持ってサイトに移動します。帰りにカードを返却するのを忘れないよう注意しましょう。
料金・予約方法
高ボッチ高原キャンプ場の各プランの料金は次のとおりです。(2025年9月現在)
高ボッチ高原キャンプ場【料金表】
サイト | デイキャンプ | 宿泊キャンプ |
---|---|---|
オートサイト(1区画) | 1,000円 | 3,000円 |
フリーサイト(1人あたり) | 500円 | 1,000円 |
人数が3人以上の場合は、フリーサイトよりオートサイトの方がお得です。実際に利用してみて、家族やグループで来るならオートサイトを選んだ方が割安だと感じました。
予約はキャンプ場予約サイト「なっぷ」からのみ受け付けており、事前決済(クレジットカードなど)必須です。電話や現地での予約はできないのでご注意ください。また、直前の空き状況も「なっぷ」で確認できるので、天候を見てから予定を立てたい人にも便利です。
キャンプサイトの様子(オートサイト・フリーサイト)
オートサイト
高ボッチ高原キャンプ場のオートサイトは、現在 全10区画。以前は管理棟近くの3サイトだけでしたが、最近新しく7サイトが整備されて合計10サイトになりました。
景色重視なら管理棟近くの3サイトがおすすめ。八ヶ岳の眺望を楽しめますが、サイトの形状は平行四辺形で少し狭く、ツールームテントの設営は厳しい印象です。私は今回テンマクデザインのムササビウイングを張りましたが、それだけでいっぱいになる広さでした。
広さを重視するなら新しい7サイトがおすすめ。区画は十分にあり、ファミリーキャンプや大型テントを使う人でも安心です。サイトは先着順で選べるので、管理棟近くを狙うなら早めのチェックインが必須です。
オートサイトは基本的に車の横付けが可能ですが、駐車場に移動してもOK。私は荷物を下ろしてから車を移動させ、スペースを広く使いました。
地面は硬めで、テントに付属しているペグでは刺さりにくいので、鍛造ペグなどの強度のあるペグを持参すると安心です。また、サイトに傾斜はほとんどなく、寝心地は快適でした。

フリーサイト
高ボッチ高原キャンプ場のフリーサイトは、トイレ近くの広場に位置しています。この日は利用者が1組だけで、静かにキャンプをされていました。
景観は八ヶ岳がほとんど見えないため、眺望を重視するか、広さや空き状況を重視するかで選ぶと良いでしょう。
体験談として、夜10時頃にトイレに行った際、フリーサイトに鹿が6頭ほどいました。野生動物が出ることもあるので、食材は出しっぱなしにせず、しっかり管理することをおすすめします。

場内設備(トイレ・炊事場など)
トイレ
トイレは洋式の水洗トイレで、山頂とは思えないほど清潔に保たれています。ただし、ウォッシュレットはありません。また、手洗い場はありますが石鹸を流せないため、除菌シートなどを持参すると便利です。

炊事場
高ボッチ高原キャンプ場には炊事場はありません。飲料水や調理用の水は必ず持ち込みましょう。食器を洗ったり排水を流したりする場所もないため、調理や片付けは工夫が必要です。
洗剤を使わずに食器を洗う方法はこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

売店
高ボッチ高原キャンプ場の売店には、キャンプで使う食材や道具はほとんど置いていません。薪も少量しか販売されていないので、調理や焚き火で使う場合は持参が必須です。
ただ、ゆるキャン△のキーホルダーや高ボッチコラボギアなどのレアアイテムは販売されています。欲しい方はチェックしてゲットしましょう。

避難小屋
高ボッチ高原キャンプ場には、悪天候時に使用できる避難小屋が受付(でいだらボッチ館)横にあります。受付が閉まった後でも外から入れるので、急な雨や風の際に安心です。小屋の中には防災グッズや少量の飲料水が用意されていますが、非常時のみの利用を心がけましょう。
また、今回もキャンプ場で見かけましたが、大きなタンクを持ち込んで水を独占する行為は絶対にやめてください。

高ボッチ高原キャンプ場の気になる点(デメリット・注意点)
電波はほとんどありません
高ボッチ高原キャンプ場では、携帯電話の電波はほとんど入りません。
でいだらボッチ館からWi-Fiが飛んでいますが、届くのはオートサイトの一部2区画程度。それ以外の場所ではほぼ圏外です。必要な連絡は、近くで済ませるようにしましょう。
一方で、普段のスマホ依存をリセットして自然を満喫するデジタルデトックスのチャンスとも言えます。
観光客の目線が気になるかも…
高ボッチ高原はキャンプ場としてだけでなく、観光スポットとしても有名です。そのため、日中はひっきりなしに観光客が訪れます。騒ぐ人はいませんが、トイレやでいだらボッチ館に行く人がサイトの近くを通ることがあり、常に人の気配を感じます。
静かに過ごしたい場合は、サイトの位置や時間帯を工夫すると快適に過ごせます。
サイレントタイムはあってないようなもの
夕方になると観光客も減り、静かな時間が訪れます。しかし、深夜になると夜景を見に訪れる人がぽつぽつ現れます。
中にはウーファーを効かせた車で峠を登ってくる場合もあり、夜中でも車の出入りがあることを覚悟しておきましょう。私が宿泊した日は、夜中の1時頃まで車の音が聞こえていました。
山の天気は変わりやすい
夕日を見ようと空を眺めていたら、雲の切れ間から差し込む光に見とれていたのも束の間、急に雲が迫ってきて、10分後には一面濃霧になってしまいました。
幸い天候が大きく崩れることはありませんでしたが、山の景色は一期一会。キレイな瞬間を逃さないよう、シャッターチャンスには注意しましょう。
まとめ|高ボッチは夏キャンプにおすすめのキャンプ場
高ボッチ高原キャンプ場は、決して高規格のキャンプ場ではありませんが、私の中でキャンプ場ランキングトップ5に入る場所でした。
ほとんどの時間を景色を眺めて過ごし、ご飯を食べるのも忘れるほど夢中になりました。変わりやすい山の天候に左右されますが、それも含めて何度でも訪れたくなるキャンプ場です。
これから高ボッチ高原キャンプ場を訪れる方の参考になれば幸いです。
